小娇羞

中国語新語

小娇羞(xiǎo jiāo xiū

日本語訳

きゃしゃで恥ずかしがり屋な女性(※解説参照)

単語

解説と補足

“小”“娇”(きゃしゃ)で“羞”(恥ずかしがり屋)な女性のこと。男性に守ってあげたいと思わせるタイプ。

共産主義化以降の中国では、女性は“半边天”(天の半分を支える人)として社会進出が推奨された。特に文革期は強い女性が理想とされ、従来は男性の仕事とされた仕事も男性と肩を並べて行うようになった。この時期はいわゆる女性らしいことは時代遅れで封建的である、と政治的に否定されてしまい、“铁姑娘”と呼ばれるような強い女性が評価されるようになった。毛沢東の詩の一節“不爱红装爱武装”(美しい衣装を好まず、武装を好む)は、まさにこの時代の女性を象徴するものだ。

このような社会的風潮の中で、女性の中性化、果ては男性化が急速に進んだ。果ては名前まで男性化したため、この時代に出生した女性は男性的な名前がついていることも少なくない。名前を聞いただけでは性別が区別できないことが多いのもこの時代の特徴である。

そして改革開放から30年を経た現在、女性の評価基準も急速に変化し、大きな揺り戻しが起こっている。かつては否定されたカワイイ系の女性がもてはやされるようになっているのだ。

共産主義主導の時代が異常だったと考えることもできるが、日本のサブカルと共に伝播した“ロリ”の概念が若年層に広く普及していることも影響しているのではないのか、と筆者は愚考している。

性格的にキツイ女性が多い中国では、このような特に希少価値があるようだ。中国人男性の日本人女性に対するイメージの中に、「やさしい」という項目が常に存在するのも、強気な女性が多い中国の裏返しなのだろう。

新語まとめ

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