团奴
解説と補足
この“团”は「集団」の意味だが、「集団の奴隷」と読んではいけない。この“团”は“团购”(共同購入)の“团”である。
アメリカでグルーポンが注目を集めるや否や、中国では運用モデルばかりではなくデザインまでまるごとパクった共同購入サイトが雨後の筍のように生まれ、共同購入が一大ブームとなった。“团奴”とはこの共同購入にハマってしまった人のことだ。
ハマる原因は何と言ってもその割引率である。お得感から病みつきになるようだ。
もっとも、本当に特をしているのかは怪しいところだ。業界人の暴露話によると、初期の頃は実際に安かったらしいが、その後サイトが増えて競争が激しくなってからというもの共同購入サイト側が足元を見られ、販売側から有利な条件を引き出すことができなくなり、実際のお得度は低下しているそうだ。要は、普段からその割引率で販売しているものを、いかにもお得なように共同購入サイトで販売する業者が増えている、ということだ。
もちろん、サイト側としてもユーザ離れを防ぐために、サイト側の持ち出しでセールを行う商品もあるそうだが、数は限られている。だから衝動買いせずに、その価格が本当に買得か否か調べてから手を出すように、という話であった。
また、割引率に釣られて必要でないものまで購入してしまう人も多い。セールを逃さないために、多数の共同購入サイトをマメにチェックする強迫観念に囚われるなど、確かに中毒性を持っているようだ。だから“团奴”なのである。