四大名爹 - 中国四大パパ

中国語新語

四大名爹(sì dà míng diē

日本語訳

(中国)四大パパ(※解説参照)

単語

解説と補足

“官二代”や“权二代”と呼ばれる官僚の子女や“富二代”と呼ばれる富裕層の子女、“星二代”と呼ばれる有名芸能人の子女には、親の権力や財力にモノを言わせてハイレベルなやんちゃをする不届き者がいる。

若気の至りと言えばそれまでだが、カネを持っている分社会的な悪影響が極めて大きいケースもあり、貧富格差に起因する一般大衆の富裕層へのやっかみも相まって、近年何かとメディアを騒がすようになっている。

“四大名爹”は、そんな第二世代の父親の中でも、最も有名で影響力のある4人を指していう表現である。“四大名爹”という表現は、名前でピンと来る方も多いかと思うが、中国四大奇書こと“四大名著”をもじったものである。“父”ではなく“爹”という極めて口語的な言葉を敢えて採用しているところがキモであろう。ここではこの四人について簡単に紹介しておく。

1.李刚

河北省保定市北市区公安局副局長。“四大名爹”の中でも最も有名な四大パパ筆頭主席。

ドラ息子が車で人を引いた挙句、「訴えられるものなら訴えてみろ、俺の親父は李剛だ」と観衆(やじ馬)を前に絶叫したことで一躍時の人となる。余りにも絵になる事件だったので、メディアに挙って取り上げられ、国を挙げた壮大なバッシングに発展。不運な親父はテレビで涙ながらの公開謝罪をするハメになった。

2.王军

中国赤十字の関連企業の代表。中国赤十字会を空前の大混乱に陥れた郭美美の父。

娘の郭美美が身分を僭称して赤十字関連企業の社長を名乗り、高級車やブランド品などをネットでひけらかしたために、以後中国赤十字会への募金がゼロになるという「事件」に発展、警察まで介入する珍事となった。

郭美美は当初王军の愛人では、と疑われたが、実は私生児だったことが判明している。

この事件によって中国赤十字の腐敗が疑われ、公益団体としての中国赤十字の信用は地に落ち、公益活動のための募金収集に多大な悪影響をもたらしている。

3.卢俊卿

天九儒商投資集団の代表取締役会長で、複数の華僑団体で会長を務める。世界的な慈善活動家で、中国アフリカ貧困児童就学援助プロジェクトの主席でもある。

その娘・卢星宇が、わずか24歳にして中国アフリカ貧困児童就学援助プロジェクトの執行主席兼秘書長を務めていることから注目を集めた。

公益プロジェクトの上層部に親子が二組も入っていることから、海外支援プロジェクトが私物化されているのでは、との疑惑が取りざたされている。これには国内にも貧困のため就学が困難な子どもが多数存在するのに、それを置いてなぜ外国の支援をするのか、という中国のネットで根強い外国支援批判感情も絡んでいるようだ。

4.李双江

有名声楽家。15歳の息子が暴行事件を起こしてナンバープレートなしの改造BMWで逃走を図ったために一躍脚光を浴びることになった。

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