节奴

中国語新語

节奴(jié nú

日本語訳

春節の奴隷(※解説参照)

単語

解説と補足

この“节”は祝祭日のことで、ここでは特に中国の正月である“春节”(春節)を指す。そこで正月の奴隷とは如何に、という話になるのだが、実は中国の正月は何かとカネがかかるのだ。

春節の帰省は中国恒例の社会行事なのだが、その費用が高騰を重ねている。何にカネがかかるのかというと、土産、お年玉、親への「上納金」、同級生との会食、交通費等だ。

中国では土産やお年玉は面子に関わることなので、その相場は日本のそれよりもずっと高い。収入比で考えるとすごい額になるのだ。また、儒教の「孝」の影響を受けたものかどうかはわからないが、中国のお年玉は子どもだけではなく、祖父母もその対象となることが多い。無論、その分費用は嵩む。

親への「上納金」は適切な言葉が思い浮かばなかったのでこのように表現したのだが、要は親への仕送りを手渡しするようなものである。中国は社会保障がまだ十分に整備されておらず、特に貧しい地域から豊かな地域へ出て就職したような場合、かなりの金額を親へ仕送りする。そして多くの場合、それは正月の帰省の際手渡しされるのだ。

もっとも、近年の若者は農村部出身でも享楽的で、収入を使いきってしまう者も存在する。また、経済的に余裕のある親が就職して独立した子に毎月お小遣いを送り続けるようなケースもあり、「上納金」システムは揺らぎつつあるのだが。

同級生との会食もバカにはならない。中国は割り勘の習慣がなく、参加者の一人がすべての料金を支払うことになる。そして面子のためを支払いを争う社会的風習があり、運良く(悪く?)支払うことになると、これが結構な金額になるのだ。

結果として、帰省にかかる費用はすごいことになる。月収が吹き飛ぶのは普通らしい。故に“节奴”なのだ。

新語まとめ

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Time:
2013-04-12