发票奴
解説と補足
中国旅行の際、街頭で“发票发票”と領収書を売り歩く声を聞いたことがある人もいると思う。「領収書って街頭で買うものか?」と思われた方も多いのではと思うが、これは、ぶっちゃけた話、脱税に使うのだ。
領収書があれば経費で落とせることを悪用し、白紙の領収書を買って、テキトーに数字を書き込むのである。もちろん、当局も対策を重ねており、ニセ領収書の摘発も盛んに行われている。これが抑止力となり、ニセ領収書市場は縮小に向かっている。
では領収書を使った脱税行為は減少したのか、というと、そういう訳でもない。スーパーの買い物でも正規の領収書を発行してもらえるので、それで経費として落とすのだ。
中国では領収書を発行してもらう際、購入品のジャンルを自由に指定できることが多い。“办公用品”(オフィス用品)など、もっともらしいカテゴリを選択すれば、日用品を経費扱いすることだって可能なのだ。
では、なぜこれが奴隷化するのだろうか。それは、ボーナスなどの一時金やインセンティブなどを受け取る際、会社から要求されるからだ。経費扱いにすれば所得税を回避することができることから、中国では広く行われている脱税行為である。ボーナスにかかる所得税を回避するため、みな領収書をせっせと集めている訳だ。
日常生活の中で得られる領収書には限りがあるので、高額のボーナスに対応するため、商品券を大量購入して正規の領収書を発行してもらい、商品券はネットなどで多少割引して売りさばくというケースもあるようだ。
このように、中国人の収入は統計に反映されない「グレー収入」の割合が非常に大きく、平均給与などで経済を語ることはできない。公式の統計を持ちだして中国経済を分析したものは話半分に聞いておくのが無難であろう。