岗奴

中国語新語

岗奴(gǎng nú

日本語訳

残業漬けで睡眠時間以外はほぼ勤務状態にある人(※解説参照)

単語

解説と補足

残業漬けのワーカーホリックというと、日本では一般にホワイトカラー層のイメージが強いが、中国のホワイトカラーは日本のそれとは異なり、定時になったら即帰宅という人が多い。

中国の“岗奴”は、どちらかと言うとブルーカラー層に多い。改革開放後の20年余りの間、中国の製造業やサービス業を支える出稼ぎ労働者は残業を厭わない勤勉さが売りであった。彼らのメンタリティは、少しでも多くの金を稼いで、田舎に帰るところにあったためだ。故に残業代を得ることができる残業は大歓迎であったのだ。

ところが、近年の出稼ぎ労働者は改革開放第二世代が主流である。彼らは親世代とはまったく異なるメンタリティを有しており、残業して少しでも多くの金を稼ぐのではなく、刺激の多い都市生活を楽しむことを望んでいるのだ。

昔は倹約に倹約を重ねて少しでも多くの金を持ち帰るのが一般的だったが、昨今の出稼ぎ労働者は収入をすべて消費してしまうような者も多い。そんな彼らにとって、親世代が歓迎した“岗奴”生活は耐え難いものだ。

“岗奴”という概念が生まれたのも、このような出稼ぎ労働者の意識変化によるものと思われる。

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