逼房女

中国語新語

逼房女(bī fáng nǚ

日本語訳

※解説参照

単語

解説と補足

“嫁房女”に似ているが、“嫁房女”は始めから家持男性しか相手にしないのに対して、“逼房女”は結婚話に進展した段階で、結婚の条件として不動産を要求する。

不動産に固執するのは、ここ数年不動産価格は右肩上がりで、必ず値上がりするという不動産神話の影響が大きい。ローンは結婚後夫婦で返済することになるので女性側の負担も小さくないのだが、兎にも角にも頭金だけは用意して、マイホームで結婚生活を送ることを重視する。

中国人のマイホーム主義は不動産神話の影響も大きいのだが、もう一つ重要なポイントは、賃貸市場と賃借権にあると思われる。都市化の速度が想定以上に早く、貸し手市場が続いているため、貸主が強い立場にある。賃貸人口の増加に伴い賃借人の権利保護も強調されるようになったが、法律上賃借権は相対的に弱く、市場的に貸主優位であることも相まって、賃借人の立場は弱い。

おまけに契約の観念が弱い中国では、貸主は平気で家賃を釣り上げてくる。貸主から出ていけと言われれば出ていく他ないのだ。もちろん契約書を盾に権利を主張することもできるが、契約期間が終了すればそれで終わりである。

このような環境にあって、安定を重視する女性にとっては、マイホーム暮らしの安心感は他に代えがたいのであろう。

また、当人は不動産の有無を問わないが、両親、特に母親が男性側に不動産を要求するケースも少なくない。娘を思っての場合もあれば、単に親戚や近隣に対する本人の面子のため、という場合もある。女性側の母親が不動産価格を押し上げているとまことしやかに語られるほどだ。

ここ数年は購入制限のため不動産バブルが沈静化しつつあり、これを受けて不動産を結婚の条件から外す風潮が新たに生まれているが、これがまた逆に不動産に拘る女性の存在を突出させているのかもしれない。

新語まとめ

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Time:
2012-08-23