雨降る北京 水不足の北京 水没する北京

昨日は久しぶりのまとまった雨でした。一日降り続いた雨なんてもう記憶にないです。

もともとこんな地域で、しかも人口が激増している北京が水不足になるのもムリはないこと。北京を「取り巻く」河北省は言うまでもなく、今や山東省から黄河の水を引っ張ってきているぐらいですから。

面白いのがほとんどの北京人がこの事実を知らないこと。北京北部にある密雲ダムの水を飲んでると思い込んでいます。現実にはもう干上がりかかっているんですけど。

そんな訳でメディアが節水節水とうるさく言っているのと対照的に、一般レベルでは切迫感はありません。水道管が破損したとかなんとかで道路一面水浸しになっている光景を目にしたことも一度や二度ではありません。沿岸部でもないのに水上公園なんか作ってるし。北京の水が同じく渇水状態にある周辺地区を犠牲にしてまかなわれていることを知る者としては、このような「情景」を目にするたびに心が痛みます。でも、真実を知らされていない(隠している訳ではなく、報道しないだけですけど)北京人にとって他地区の水不足なんて他人事。天子のお膝元はよろしいですなぁ。

政治の話は止めておきましょう。

北京で雨が降って何が困るかというと、あたり一面水溜りだらけになること。路面が平坦でないんですね。普段は気になりませんが、雨が降ると水溜りだらけで非常に不便。道端の下水溝も詰まっているものが多く、排水もよろしくありません。

夕立のスコールを除けば、まとまった大雨が降るのは年に数える程度しかありませんから、街自体があまり雨を「想定」していないシステムになっているようで、毎年のように年に1~2回の大雨で不特定の地域が水没します。原因は地形ではなく、ただ単に下水溝が詰まっていたw、なんていう話しもあったりします。