小三节
解説と補足
“小三”は「愛人」を意味する“第三者”の蔑称である。“第三者”が男女を問わないのと同様に、“小三”も男性を指すことができるが、一般には女性の愛人をいうことが多い。
高度経済成長と貧富格差の拡大によって生まれた成金と富をひけらかす手段の一つとして愛人を囲う中国式成金趣味、社会と性観念の開放などの各種要素が重なり、今、中国では愛人現象が花盛りを迎えている。
無論「家」を重視する既存観念の破壊者として主流社会から厳しい批判を浴びている。“小三”という表現は彼らが無機質な表現である“第三者”を蔑視して言ったものである。中国語では、接頭語として“小”を付けることで侮蔑の表現となる。日本を蔑視していう“小日本”はその典型的な例だ。
ところが、近年、法律による権利保護意識の普及により、“小三”が、“小三”の権利を守るために、“小三”のためのポータルサイトを立ち上げるなど、彼女たちの反撃が始まっているのだ。
そんな彼女たちが提唱しているのが“小三节”である。“三”にちなんで3月3日を「愛人の日」にしようと言うのだ。もちろん、社会的な公認を受けることはできないであろうが、社会的な影響力の大きい男性たちの枕元で囁く彼女たちの能力は決して小さくはない。今後彼女たちが中国社会にどのような影響を与えるのか、注目である。