三门干部

中国語新語

三门干部(sānmén gànbù

日本語訳

社会を知らない上級公務員(※解説参照)

単語

解説と補足

“门”は“家门”“校门”“机关门”のことを指し、卒業後即公務員になった役人のことをいう。社会経験が全くなく、また直接民衆と接する機会がないため、社会の実情に疎く、現実に即した政策を取ることができないなどの弊害がある。特に中国は行政権が強いため、行政官が社会の実情に疎いことは、社会に大きな悪影響を与えることになり、深刻な問題となる。

もっとも、このような幹部は古くから存在しており、毛沢東の時代には既に問題視されていたようだ。

この問題を解決するため、2012年より、上級政府の公務員は下級政府の公務員より選抜することとなった。日本と社会制度が異なるため少しわかりづらいが、敢えて例えるならば、I種試験や地方上級試験を廃止したようなものであろうか。

日本もI種II種という試験区分が総合職・一般職・専門職と変更され、キャリア制度は廃止されることになっているが、その実効性を疑問視する意見もあり、実際どうなるのかはやってみてのお楽しみな状態になっている。

奇しくも日中で似たような公務員制度改革が進んでいるが、結果はどのようなものになるのであろうか。数年後のお楽しみである。

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Time:
2011-12-12 Last modified: 2011-12-12