啃老族
解説と補足
中国にも卒業後就職しようとせず、親元で暮らす若者たちがいる。中国は高度成長期にあるのだが、なぜか就職氷河期と共存しているため、社会的に問題視されるだけのスケールで不労若年層が存在している。
理想的が仕事が見つからないために働こうとしない者、ハナから働く気がない者など、彼らが働かない理由は日本のそれとさして変わらないが、中国では若年層のアルバイトという労働形態が社会的にまだあまり受け入れられていないため、取り敢えずフリーターで、という選択肢がないところがこの現象を悪化させているのかもしれない。
なお、便宜的には「ニート」と理解すれば良いのだが、日本ではまだ「ニート」という言葉の定義があいまいなため(政府は一応定義したようだが、社会的に見て)、“啃老族”イコール「ニート」とすることができるのかどうかは保留したい。
ちなみに日本語で「親のすねをかじる」というが、中国語でも“啃”の字を当てるように、日中共に親はかじるものであるようだ。
なお、“啃老族”の類似表現として“傍老族”という表現もある。“啃”と“傍”の語義から“啃老族”の親は貧困及び中産階級、“傍老族”の親は富裕層と使い分けられることもあるが、“傍老族”の使用頻度は“啃老族”に比べかなり少ない。