打酱油

中国語新語

打酱油(dǎ jiàngyóu

日本語訳

政治や敏感な話題には無関心であることを装うこと(※解説参照)

単語

解説と補足

“打酱油”の“打”は瓶に液体を汲むことを意味する動詞で、“打酱油”で「醤油を買う」という意味になる。これは、昔、醤油はいわゆるばら売りで、瓶を持参して醤油を購入したためである。

ごく平凡なこの表現が大流行したのは昨年中国メディアを騒がせた「わいせつ写真流出事件」に由来する。トップスターたちのわいせつ写真が流出したこの事件について、街頭でメディアに感想を求められた一通行人が“关我鸟事,我出来买酱油的。”(俺には関係ない、俺は醤油を買いに来ただけだ。)と答えたのがネットで大流行。以後、特に政治的に敏感な話題に対するコメントでこの表現が多用されるようになった。

“打酱油”という表現がここまで流行したのには、言論の自由が保障されていない現状に対する不満が高まっているという中国ネット社会特有の背景が存在する。政治的に敏感な問題に対して「私は関心を持っている、自分の意見も持っている、しかし保身のため、それを口にすることはしない」ことを表明する言葉なのである……というような高尚な意義を持ってはいるが、別にそんなものとは関係なく単に面白半分で使われることも多いことを付け加えておく。