中国語の声調と音の高低
Q:声調について教えていただきたいのですが、自分でテキストの文章を読み上げるとき、同じ声調が続くと、とても不自然になってしまいます。
特に、一声が続くときと、三声が続くときです。三声が続くときは、途中、二声への変化が起きることは承知していますが、単純に前の音を二声にすると考えて良いのでしょうか?
例えば、
我有两把雨伞san(3),借你一把吧。
(傘を二本持っているから貸してあげる)
は、前半が全部三声ですが、『我』『两』『雨』を二声にして自然になりますか?
また、一声が続く、次のような例では、CDでネイティブの発音を聞くと、声調は同じでも『切』と『开kai(1)』の間には音の高低があるように思います。
先把西瓜切开(kai(1)),再放到冰箱里去。
(スイカを切ってから冷蔵庫に入れよう)
自分で発音するとき、一声は高く、三声は低くと意識すると、音の高低変化(つまり抑揚でしょうか?)がつけられないのですが、コツというか、「ここを押さえていれば高低を多少動かしても聞き分けてもらえるし、自然だよ」というようなポイントがあれば教えてください。
A:まず三声から。
例として提示された“我有两把雨伞”[333333]の場合、普通[232323]と読みます。ただし、三つ以上三声が重なった場合、必ずしも2323……としなければいけないという訳ではなく、変則的に読まれる場合もあります。
例えば、“我要两把伞”[34333]では、[34323]と読む場合と、[34223]と読む場合の二通りが考えられます。
次に一声について。
音の高低の話になると声調に話が集中してしまいますが、音の高低に影響を与えるものは声調だけではなく、文における当該単語の重要性も影響を及ぼします。
中国語についても他の多くの言語と同じく、音の強弱という概念が存在します。(※音の強弱については次のページでまとめていますので、別途参照してください。)
したがって、同じ一声でも話者が強調する単語としない単語では、音の高さや長さに少なからず相違が発生します。一般に、強調される単語の語音は、より高く、より長く発音されるものです。これは日本語でも同じことですので、難しく考える必要はありません。
このような中国語の音の感覚をつかむには、やはり大量のリスニングを行う必要があります。語感を磨くために大量のリーディングを行うのと同じ理屈です。
発音声調を一通りマスターしたら、なるべくたくさんの中国語を聞くようにしてください。
R:ありがとうございました。やはり、たくさん中国語に触れて体得するしかないんですね。このあたりは、センスというか、個人差が出るところなんでしょうね。
中国語に関するご質問
中国語に関する質問を受け付けています。質問方法はこちらをご参照ください。