中国建国60周年記念軍事パレード
10月1日は中国の国慶節(建国記念日)。韓国のように神話に基づいた記念日ではなく、現政権である共産党が建国宣言をした日に基づいています。で、60周年なんです。今年は。
60、ということで、人に喩えるなら還暦です。それで今年は盛り上がっているんですね。政治的には北京五輪より気合が入っていた感じがします。
式典が行われる北京では、大規模な軍事パレードが行われる、ということで、あれこれ騒がしかったですね。このようなイベントが行われる場合は治安検査が厳しくなり、地方から北京入りする車両は実名登録させられます。
面白いのが、パレード沿線の住宅は、パレード中は窓を開けてはいけないんです。窓際に立ってもダメ。狙撃を恐れているんでしょうけど、もし窓際に立ったら射殺されちゃうんでしょうかw
日本ではこういう政治的なパレードは行われないので比較できませんが、他の国はどうなんでしょう。
治安対策にうるさいのは、それだけ治安が悪い……というか、正確には政治的な意味での「治安」に問題があることの裏返しでもあるのですが。
そんなわけで、大して管理できない割には、何かと管理したがるお国柄なのですが、それはネットでも同じ事で、そのような管理員を皮肉って言う新語に“鹳狸猿”なるものがあります。
儒家思想が強調される中国ですが、政治的には儒家思想など飾りみたいなもので、その実は、法家思想国家です。とにかく管理したがる。21世紀においては稀に見る警察国家と化してます。反動が怖い。
こんな中国の未来を憂いる知識人も少なくありませんが、だからといって何かする訳でもなく……したらキャリアつぶれちゃいますからね。わかります、その気持ち。
で、肝心のパレードですが、大人しく自宅で中継を見てました。
感想は……こんなのは日本では絶対にありえないよなぁ……の一言に尽きます。北朝鮮チックな中国の一面を見た感じ。「軍靴の音が聞こえる」とか言っている方々にぜひ見てもらいたいショーでしたね。聞こえるどころか軍靴の音が鳴り響いていましたが、抗議はされないのでしょうかw
それにしても、いくら使ったんでしょうね。このイベント。夜に行われた式典なんか花火打ちまくりでしたし。客も世界各地から大勢呼んで……好意的に見れば、景気対策とも言えるのかもしれませんが。
不満や混乱も伝えられてはいますが……
- “厳戒”に市民から不満も 中国、パレードの熱狂の裏で(産経ニュース)
- <中国建国60周年>国慶節軍事パレード演習、身をもって経験した「大混乱」(サーチナ)
フィルタ後かもしれませんが、大多数の中国人は喜んでいるみたいですし、いいんじゃないんですか。他国に迷惑をかけている訳でもなし。
観衆が自由に参加できるパレードが行われる日が来ることを祈りつつ。