2年ぶりの一時帰国での所感 中国北京 vs 日本名古屋
5月から6月にかけて、2週間ほど日本(名古屋)に一時帰国しました。妻子連れということで、単身の場合と行動パターンが異なることもあり、いろいろ感じるところがありました。せっかくなので、BLOGに残しておきたいと思います。
空気
お約束、と言えばそれまでですが、中国から日本、特に北京からということで、大気の良し悪しを身にしみて感じました。北京では常に大気汚染の程度をWEBと窓からの目視で確認し、子どもを外で遊ばせるか否か判断していましたが、日本ではもちろんそんなことをする必要はなく、好きなときに気兼ねなく連れ出せるという、当たり前といえば当たり前な「自由」を満喫出来ました。
昔の日本もこんな時期があったんだろうなぁ、と思いつつ、また北京でPM2.5とのにらめっこを続けています。
物価
日本円が安くなったこともあり、日本の物価が妙に安く感じました。すべての物が安いというわけではないのですが、スーパーなどで、値札を人民元に換算しながら眺めていると、これは安い、という物が結構ありました。
また、日本の方が高いものでも、品質を勘案するのならば、日本の方が割安に感じるようなものも多かったです。訪日中国人旅行客が日本の物価安に驚くというニュースを見たことがありますが、さもありなん、という感じです。
牛乳
一番ショッキングだったのが牛乳です。中国に帰ってから牛乳を飲んで、その「薄さ」にショックを受けました。中国で普段飲んでいるのは、北京当地の乳業メーカーである「三元」の、低温殺菌されたものです。要は日本で売られている牛乳と同じ形態のものなのですが、低温殺菌などとわざわざ明記するのは、低温殺菌でないものがあるからなんです。
一般の日本人には想像もつかない話なのですが、中国には常温保存可で賞味期限が半年もあるような牛乳が売られています。高温で殺菌されているから賞味期限が長いのでしょうが、その分栄養価は低くなります。専門外なので間違っているかもしれませんが、低温殺菌牛乳が栄養価が高いことを謳っているので、恐らくはそんなところなんでしょう。
普段飲んでいる牛乳は、そういう常温保存可の牛乳に比べ濃厚なのですが、日本の牛乳を飲んだ後に普段飲んでいる牛乳を飲んだら、まるで水を飲んでいるかのような味気のなさで、正直驚きました。
そんな「薄い」牛乳のお値段が、日本より高いんです。高級ミルクならば、品質は日本の牛乳相当となるのでしょうが、そうなると、価格差はダブルスコアになります。道理で輸入物の牛乳が売れる訳だ。
ちなみに、三元は、かのメラミン事件の際、唯一メラミンが検出されなかったメーカーです。北京のメーカーということで、政治力を行使して検出を免れた、という話も当時まことしやかに流れましたが、そんなこともあり、一応三元を選んでいます。
上海の乳業メーカー「光明」の方が品質基準が高いそうなのですが、光明は度々品質事故を起こしているので、三元が売り切れている時にしか買いません。
豆腐
意外だったのが豆腐。日本の豆腐の方が格段に美味しいです。日本では気づきませんでしたが、帰ってきて、豆腐を食べたらはっきりいってマズいの一言。中国人の妻もそう言っていたので、日本人だから、ということではないようです。
なぜ豆腐にこれだけの格差が存在するのかはちょっとわかりません。牛乳はメラミン事件の際にいろいろ報道されたので納得がいくのですが、大豆にもそんなに差が存在するのでしょうか。それとも生産技術の問題?
一応付け加えておきますが、中国の豆腐、といっても、あくまで北京の話なので、別の地域についてはこの限りではありません。北京で買っている豆腐も、「白玉」というブランドの、ご当地メーカーのものです。ただ、この豆腐については、これまで何度も賞味期限前に傷んでしまっているケースに遭遇しているので、技術的に?なのかもしれません。ちなみにネットで調べてみたら、この会社韓国企業との合弁企業なのですね。
コーヒー
インスタントコーヒーも日本のものの方が断然美味しいです。そもそも中国で売っているネスカフェゴールドが日本製だったりします。日本ではネスカフェゴールドより格上のインスタントコーヒーもありますが、中国ではゴールド止まり。おまけに高い。
で、あまりに美味しかったので、プレジデントを買って帰ってきました。自宅用に加えお土産にも。子どもができてからは朝の飲み物をコーヒーから牛乳へ切り替えているので、我が家のコーヒー需要はガタ落ちしているのですが、昔のように毎朝飲むのならば、ネットで日本から買い付けますね。
子ども休憩室
一歳半の子連れで行動したので、百貨店の子ども休憩室は助かりました。中国の百貨店にはこの手の施設はないのです。
まぁ、あったらあったで、悲惨な状態になるのも目に見えていますが……。
電気圧力鍋
何か中国をディスる話ばかりになってきましたが、中国の方がいいな、というところもあります。
例えば、電気圧力鍋。中国ではよく電気圧力鍋を使って調理をしているので、日本でも買って実家に置いておこうと思ったのですが、種類が少ないですね。メジャーなところではパナソニックぐらい。機械音痴な親でも使えるように、と思って、タッチパネルではなく、コイズミの簡単なダイヤル式のものを購入しましたが、それでも1万3千円ぐらいしたのかな。この程度の製品なら、中国ならば4千円もあれば購入できてしまいます。コイズミの電気圧力鍋だって、日本製ならともかく、中国製ですからね。
中国は今家電メーカーがひしめき合っていて、競争が激しいのです。そして、コピーを厭わない土地柄ですから、他社の画期的な製品もあっさりとコピられるため、似たような製品がワンサカ。しかも、明らかに技術レベルが上がってきているので、安いものでも、使用には十分足りるレベルになっています。
日本では日本製信仰がまだ根強いので、中国メーカーが付け入る隙はないのかもしれませんが、ハイアールが三洋を買収して徐々に日本市場への浸透を進めているように、日本でもローエンドについては中国メーカーに占拠される日が来るのかもしれません。かつては日本製の天下だった日本市場ですが、掃除機なんかは海外メーカーの躍進が著しいようで、消費者の意識も変わってきているようですし。
まぁ、消費者の立場からすれば、良い製品を手頃な価格で手に入れられるのが理想なのですから、個人的には中国メーカーの日本進出は大歓迎です。
中国お持ち帰り品
最後に、日本で買って帰ってきた物の中から、買ってよかったと思ったものをいくつかご紹介します。
ジェットウォッシャー
Panasonicのジェットウォッシャーです。中国で買って長く使っていたブラウンの据置型のチューブが切れたので、携帯型のこれに買い替えました。携帯型ということで、パワー不足を不安視していたのですが、思っていた以上に強力だったので満足しています。
携帯型にしたのは、電池型のものが欲しかったからです。子どものおもちゃで電池を多用することになり、その対策としてエネループ を買ってからというもの、コードレスの爽快さにハマってしまい、充電型のものを電池型に置き換えるようにしています。ジェットウォッシャーもその一環です。
また、携帯型は場所をとらないので、洗面台がスッキリしました。ちなみに洗面所は結構湿っぽいので、洗面所の外に置くようにしています。
シェーバー
こちらも電池型にしたかったので、携帯型のシェーバーにしてみました。このシェーバーは携帯型であるにもかかわらず2枚刃で、結構良く剃れるので、私の場合は普段使いできるレベルに達しています。
しかも安い。シェーバーは替刃が高いので、このシェーバーを使い捨てしていけばいいかな、と考えています。KAIのこのシェーバーは中国では売っていないので、次回帰国時には少しまとめ買いしておいてもいいかな、と考えています。
マウス
いちいち持って帰るのが面倒だったので、日本滞在用として安いものでいいからと思って買ったのがこのマウスですが、思いの外使い勝手が良かったので、中国に持って帰ってきました。
以前重いマウスを使っていて手首を痛めてしまい、手首に負担のかからないタイプのマウスを使っていたのですが、スクロールボタンの調子が悪くなり、買い換えようと思っていた矢先だったので渡りに船でした。中国で買うよりも少し安いのです。
マグボトル
日本土産の定番、マグボトルです。中国で買うよりもずっと安く、まとめ買いして帰る中国人も多いようで、私も自分用とお土産に4本買っています。
まだ他にもいろいろ買ってきましたが、取り敢えずこんなところで。